Love Like Vanilla Beans セ ン セ イ ト 、 リ セ

Intermission 1



「センセイ」
「何だ、市谷。 もう数学準備室には来るなつったろ」
「日直なんだもん、仕方ないじゃん。 ほら、集めたノート持って来たよ」
「そっちに置いとけ。 ・・・てかお前、俺に敬語使うのやめたのか」
「うん。 気に入られようって頑張っても、これ以上は無駄みたいだし、猫被るのやめた」
「・・・・・・あれで猫被ってたのか」
「よいしょっと。 ん? 何か言った?」
「何も」
「ふーん? あ、煙草の吸いすぎは体に良くないよ」
「余計なお世話だ」
「まあ、煙草吸ってるとこも好きだけどねー。 大人って感じがして」
「そういうことを言うな。 万が一誰かに聞かれたら俺の首が飛ぶ」
「はーい、気をつける。 んじゃあねー」
「・・・気をつけて帰れよ」
「うん、ありがとー」

それから一分後。

「・・・・・・はぁ」

それぞれの場所で、同時に零れた溜息が、二つ。

copyright (C) 2008 * 水 中 花 * All Rights reserved.