リーゼントな山田君 三年生 冬編 山田君視点のおまけ

「・・・送ってく」

そう言うと、相手はふわりと笑った。



* * *



本当は、一緒にいる時間が欲しかっただけ。

クリスマスも、もっと一緒にいたかった。

けど、勉強でいっぱいいっぱいの彼女を振り回すのは良くない。

だから、もらったキーホルダーを取り出してはニヤリとしてた。

伊野には 「きめえ」 と言われたが。 うるせえボケ。



プレゼントは、姉貴が放置してた雑誌を盗み見て、店でそん中から似てるのを選んだ。

喜んでくれるのを見て、ほっとした。

雑誌を片す姉の意味ありげな視線には、気付かないふりだ。



・・・送ってく途中、珍しく彼女から公園に誘った。

そこは、初めて彼女を見た場所だった。

ポツポツと、その時のことを話す。

潤んだ瞳が俺を見上げる。

思わず、手を伸ばした。



初めて触れた彼女の肩は・・・もこもこしていた。

不謹慎な状況にふさわしく、「夏なら良かった」 と、そんなことが頭をよぎった。

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